シャープ社員家族の誤算

シャープの経営危機が深刻な様子が報道されています。

シャープグループの社員5万7000人を待ち受けるのは、給与削減、リストラ、台湾企業による苛烈な支配、倒産などの深刻な状況です。

シャープに入れば一生安泰だといわれてきていましたが、描いていた人生設計が完全に狂ってしまいましたと社員は嘆いています。

栃木工場では約1600人の従業員のうち、AV事業に携わる1500人から希望退職者を募ると聞いています。

地元で採用された人間全員がリストラ対象ということらしいです。

子供の教育費がかかっている人などが多い事だと思われます。

再就職先の未透視もなさそうです。

パナソニック、ソニー、NECなど多くの電機メーカーが何年も前から大規模なリストラを断行していました。

しかし、シャープは自社安泰だと思っていたようでした。

液晶パネル、携帯電話端末、太陽電池の3つの主力事業が絶好調で、売上高は3兆円を超えていました。

シャープの社員の平均年収は700万円超で、福利厚生も充実していました。

しかし、今年に入って急転直下したのです。

シャープは、グループで2000人の希望退職者を募集することを発表しました。

今年度中にグループ合計5万7000人の社員のなかから5000人を削減する計画です。

理由は、これまで絶好調だった液晶パネル、携帯電話端末、太陽電池の主力3事業の失速です。

液晶テレビ事業は韓国メーカーにシェアを奪われました。

リーマン・ショックや家電エコポイントの終了なども重なり、約4300億円をつぎ込んで2009年に稼働を始めた大阪堺の世界最大の液晶パネル生産工場は稼働率3割程度に落ちこもました。

栃木工場や葛城工場の縮小などで財務改善するようだが、リストラは1万人規模にする必要があると言われています。

中国やメキシコなどの海外工場の売却も早急に検討すべき事態です。

シャープ社員は数千万円の住宅を購入し、子供を私立学校に入れているケースも多いです。

老後は豊かな年金で、快適な生活を描いていた人もいるでしょう。

そんな将来設計はもろくも崩れ去ってしまいました。

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